- 2月初旬の軍艦島(長崎県・端島)上陸ツアーの第4弾です。(乗船前の軍艦島デジタルミュージアム編やクルーズ船編もぜひどうぞ)
- 訪れた日は波も風も穏やかで、クルーズ船を降りて島に上陸できることとなりました。
- お客さんの中には「3回目だけど、3回ともダメだった」的な方もいらっしゃるそうなので、1打数1安打の私はとてもラッキーだとしか言いようがありません。もう、一生の思い出です。
お世話になった観光船会社のガイドさんが素晴らしい。
今回私は、「軍艦島コンシェルジュ」さんのお世話になりました。
船内でのモニター映像に合わせたガイドさんの生解説はもちろんですが、上陸してからのアテンド・解説の素晴らしさは、感動ものでした。
地元のご出身で、軍艦島の知識が豊富なだけでなく、自らも長崎学の研究をなさっていて、軍艦島を、そして長崎を愛していらっしゃることがひしひしと伝わってきます。
何より、紹介される逸話やエピソードが面白いんですよね。
三菱(造船所)つながりで岩手の「小岩井農場」のエピソードまで出てくるんですから、その博識ぶりとサービス精神には脱帽です。
私が乗船した便を担当されたのは、こちらのページで紹介されている浜口さんでして、船内と上陸後のどちらの解説も担当なさっていました。素晴らしいガイドさんだと思います。↓
写真など。
ということで、桟橋に接岸し、スーパープレミアム(SP)席のお客さんから上陸開始。↓
通路を通り、まずは第1見学広場へ向かいます。この辺。↓
で、第1見学広場で撮影した「上陸後、最初の1枚」。↓
SPタグを付けていたので、クルーズ船上と同様に「お写真撮りましょうか?」接遇を受けました。↓
(1人旅にはありがたい限り)
低いところが炭坑エリア。奥や高台にある高層建築が生活エリア。↓
下部に見える白い半円形の部分は、「ボタ(石炭かす)を島の反対側に運んで捨てるべくベルトコンベアを通したトンネル跡」。↓
(ベルトコンベアを通すため、島の反対側にある住居(31号棟)はくり抜かれています。ベルトコンベアが貫通する集合住宅って…。)
かつての「総合事務所」。↓
炭坑エリアは、閉山時に多くの関連施設が解体されたため、ガランとした印象。↓
パネルなども使って分かりやすく解説してくださるガイドの浜口さん。↓
青空に映える廃墟。↓
(実は、この辺りから徐々に複雑な心境になってきている私でありました)
総合事務所前の第2見学広場へ移動中。↓
第2見学広場はここ。↓
廃墟の一部が修復中でした。↓
(こういうのって、どこまで“修復”するのが正解なのでしょうかね。。)
冴えわたる浜口さんの生解説。↓
この奥に大浴場があったそうです。↓
(白いタイル壁がチラッと見えてますね)
最後の第3見学広場へ移動中。↓
左側は「仕上工場」で、中央に見えているのが日本最古の鉄筋コンクリート造の高層アパート「30号棟」。↓
島のほぼ南端から北側を見るとこんな感じ。↓
この仕上工場の廃墟っぷりもなかなかのもんです。↓
そして、第3見学広場に到着。ここ。↓
正面に30号棟。
(左に隣接している小さな窓ばかりが並ぶ建物が、例のベルトコンベアが貫通している「31号棟」です)↓
一般観光客が入れるのはここまで。浜口さんの解説が廃墟に響きます。↓
2020年に外壁や床の一部が大きく崩落した部分がはっきり見えます。まさに現在進行形で崩壊する島。↓
ここで私の「複雑な心境」がMAXに。↓
というのも、がれきまみれの建物たちを見続けているうちに、なんか、ロシア軍に攻撃されたウクライナの街並みを突然連想しちゃったんですよね。
あっちは戦争でこっちは炭坑閉山なので、事情は全然違うのですが、人間が意図的に破壊したり捨てたりして廃墟になった街を、ただ眺めたり観光したりしてていいのだろうか? みたいな。
罪悪感というか、なんというか。うーむ…。
気を取り直して、ルートを逆行して桟橋に向かいます。↓
(台風が来て何度も壊れ、その都度付け替えた柵の付け根)
この軍艦島において世界遺産の登録資産の対象になっているのは、炭鉱の坑口跡と、この護岸の石積み部分だけなんだそうです。意外に範囲が狭い。。↓
修復?補修?補強?の資材。廃墟化にどこまで抗えるのでしょうか。↓
もうすぐこの景色ともお別れ。↓
石炭を運ぶ「貯炭ベルトコンベア」の脚組が並んでます。↓
「ウクライナの街」がフラッシュバックしてしまいそう…。↓
さぁ、そろそろ見納め・撮り納めの時間。↓
桟橋からクルーズ船へ。(ここから先は危険なので撮影禁止)↓
無事乗船。さようなら、軍艦島と青い空。↓
そして、Love & Peace。
【おまけ】↓
長崎市内に帰ってきたら、びっくりするほど空腹なことに気づき、名物のちゃんぽんを中華街でいただきました。↓
(柔らかすぎる麺は好みではなかったものの、スープの味は絶品)
ということで、人生初(かつ、おそらく最後)の軍艦島への旅でした。
皆さんもぜひ一度は行ってみてはいかがでしょうか。
関連サイト。
- 文化庁さんの「文化遺産オンライン」サイト。↓
- 上記サイト内の「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼,造船,石炭産業」紹介ページ。↓
(「軍艦島(の坑口跡と護岸遺構)」は、ここに含まれます)
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