道の駅たのはた 思惟の風 & 島越駅前
まずは、行きたいスポットの中で久慈駅から最も遠い「三陸鉄道 島越(しまのこし)駅」に向かいます。(そこから徐々に久慈駅へと戻ってくるようなルートイメージです。ドライブにおいては王道ですね)
ただし、朝食用として久慈駅で買ったうに弁当を食べたかったので、島越駅近くの「道の駅たのはた 思惟の風」の駐車場に立ち寄りました。
ルートはこんな感じでして、三陸沿岸道路を使えば道の駅まで40分、そこから島越駅まで10分ちょいという感じで、トータル50km弱といったところです。
新しくて立派な道の駅たのはた。
階段の上にメイン駐車場があるのですが、自分は車内でうに弁当を食べるだけなので車がほとんど停まっていない下の駐車場で食事をさせてもらいました。
助手席で待機するうに弁当。(前回紹介済み)
2年前よりも、かなり小振りになったように感じました。(前回紹介済み ←よっぽど悔しかったんだね、よしよし)
3分ほどで食べ終えて、島越駅へ。
震災後に建て直されたこの新駅舎は、復興のシンボルのひとつだと思います。
(2019年のNHKさんの特番で、ここで薬師丸ひろ子さんがミニコンサートを開いて『潮騒のメモリー』などを歌ってらっしゃいました)
駅舎横の記念碑。たくさんの方々の名前が記されています。
駅舎再建にあたっては、クラブツーリズムさんが支援されたようで、ここに記されているのはそのプロジェクトの賛同者とのこと。ありがとうございます。
駅舎裏の線路と、すぐ横のトンネル。(奥が久慈方向)
ここは朝ドラ「あまちゃん」の重要なロケ地でして、“震災当日、大地震によってトンネル内で緊急停止した列車から大吉駅長さんとユイちゃんが徒歩でトンネルを抜け出し、津波で破壊され尽くした町と線路を見て呆然とし、涙する」というシーンが撮影されました。(思い出すだけでウルウルする…)
下の写真に写っているまっすぐ伸びた線路は(奥に見える宮古方面へ続くトンネルの手前まで)実際に津波で破壊されており、撮影時は、新駅舎は言うまでもなく、この先の橋梁とか線路ですらようやく再建できるかどうかぐらいのタイミングだったのではないかと思います。
島越ふれあい公園
ということで、引き続き「島越ふれあい公園」に行ってみました。
東日本大震災の津波で流失した島越(しまのこし)の旧駅舎跡地が公園として整備された場所なので、新駅舎からの移動はほんのちょっとです。
この広場のあたりに旧駅舎があったということですよね。(高台に見えるのが、さっきまでいた新駅舎)
旧駅舎からホームへ乗降するための階段の一部が遺構として残されています。
津波に耐えた宮沢賢治先生の歌碑。被災当時の姿のまま残されているそうです。
復旧した線路と盛土。手前の鉄塔は先端までの高さが17.9メートルあって、それがこの地区の津波の到達高さだそうです。絶句…。
広場の一角にある追悼碑。一番左側にあるのは、この地区の犠牲者・行方不明者のお名前を刻んだ慰霊碑です。合掌。
線路と並行に伸びる(たぶん新たに造設された)防潮堤)。今度こそ被害を防いでください。
(あ、もう地震も津波もないのが一番ですけど)
北山崎展望台
「あまちゃんの残り香」とは直接関係しませんが、このエリアをドライブするのはそうあることじゃないので、景勝地として有名な北山崎にも寄ってみました。
きれいに整備された広い駐車場から、徒歩で最もアクセスしやすい(ほぼフラットな)第一展望台を目指します。
芝生の先の木々の切れ目から見える水平線。
途中、東屋も完備。
貨物船やらフェリーやらが行き交う太平洋。手前には奇岩の一部が早くも登場。
いい天気で暑いぐらいでした。
第一展望台が近づいてきて。
デッキの先端に望遠鏡があって。
そこから右側を見ると、こんな景色がドーン。
すごいすごい。
第一展望台から断崖の中腹までさらに降りて、奇岩群にもっと接近できる第二展望台などもあるのですが、350段の石段の上り下りがあるそうなので、遠慮しておきました。(すでに汗だくだったので…)
陸中黒崎灯台
北山崎の第二展望台の代わりに、宿泊したホテルのスタッフさんに薦められた「陸中黒崎灯台」に寄ってみることにしました。(ここも「あまちゃん臭」とは無縁です)
ルートはこんな感じで、北山崎から5kmほど。
駐車場から灯台に向かう途中にある、でっかい地球儀のモニュメント。
この灯台は、北緯40度00分25秒にあるんだそうです。それで地球儀なんですね。
幕末に造られた砲台。今も昔も「外国人」に警戒してきた国ということなんでしょうね。
で、広場よりもかなり低い場所に見えてきた灯台。確か80段ぐらいの階段を下ったと思います。
「復路は、この階段を上るんだよな…」と不安になっている中段ぐらいから撮影。
到着。相変わらず快晴。おかげで暑い。。
こちらの灯台は、なぜか「恋のパワースポット」だそうでして、カップル用のベンチシートが置かれてました。
茶色い樹脂製のベンチには、座面の窪みに雨水と土埃が溜まってしまい、少々残念な状態に。
(これを掃除するために毎日80段を上り下りしたら、いい筋トレになりそう)
ベンチに座ると、「セミ北山崎」な景色が見られます。それにしてもなぜ「恋のパワースポット」?
灯台から振り返ると、そこには80段(もっとあるかも?)近い階段が。「北山崎の第二展望台をパスした意味ないじゃん」と自問自答している頃の写真です。
三陸鉄道 大沢橋梁
ここからは「あまちゃん臭」を集中して嗅ぎまくることにしました。
まずは、三陸鉄道の大沢橋梁へ。黒崎灯台から13.4km。
前回、「アイドルを目指し東京の芸能事務所へ向かうべく、北三陸鉄道に乗っている孫のアキに対して、橋梁下の浜辺から大漁旗を降って見送る夏ばっぱ」のあま絵をご紹介しました。
これ。↓
そのロケ地がこの大沢橋梁(を見上げる浜辺)です。
手前が鉄道用で、奥が自動車用でして、たぶん手前を「大沢橋梁」と呼ぶんだと思います。
で、後ろを振り向くと浜辺。おそらくこの辺で夏ばっぱが「バンザーイバンザーイ!」と大漁旗を振っていたんじゃないかと。
三陸鉄道 堀内駅
続いて、天野家(アキちゃんの実家)の最寄駅「袖が浜駅」として登場した「三陸鉄道 堀内駅(ほりないえき)」に向かいます。
大沢橋梁からは1.3km。近いですけど、道が狭いので安全運転でお願いします。
分かりやすい駐車場が見当たらず、近隣のご迷惑にならなそうな空き地に駐車して3分ぐらいの駆け足撮影となりました。
駅舎(待合室)の目の前に広がる海と港。奥が久慈方面です。
反対側はこんな感じ。奥が宮古方面。
(2年前に列車で通過した際は途中下車できず、ホントに通過しただけだったので感慨もひとしお)
そして、ホームの先端には「袖が浜」というあまちゃん臭たっぷりの看板が今も設られています。すばらしい。
(ここから奥のトンネルに向かって、ユイちゃんが「アイドルになりたーいっ!」とか絶叫してました)
「目の前に広がる海に向かって」ではなく「トンネルに向かって」叫ぶあたりに「この線路をたどれば、いつかは自分も東京に行けるのだ!」という、地方出身者特有の“屈折した憧憬心情”が表現されていたように思います。(by地方出身者)
小袖海女センター
あまちゃんの残り香を嗅ぐなら、ここをはずすわけにはいかない「小袖海女センター(こそであまセンター)」にも行きました。こちらも幅の狭いクネクネ道が続きますので、安全運転で参ります。
(三陸道から久慈市街を経由するルートなら、多少運転は楽かも)
ということで、駐車場から見た、ザ・あまちゃんワールド。
「じぇじぇじぇ 発祥の地」記念碑。あまちゃん臭がプンプンと漂います。
平成25年(2013年)の流行語大賞受賞の記念碑なんですねー。あぁ、たまらなくあまちゃん臭い!
港と堤防。
磯臭さ&あまちゃん臭さが最高にマッチします。
おぉ、袖が浜漁業協同組合として登場した建物がまだ残ってました!
そして手前には「あまちゃんロケ地 記念碑」も! くっさー!! たまらん!! 笑
興奮しすぎてしまい、このくらいの案内板では、もはやあまちゃん臭を感じなくなってしまい、自分でも驚きました。笑
そして、アキちゃん、夏ばっぱ、やよいさん、かつえさん、みすずさん、あんべちゃんたちがウニを獲りまくった素潜り場。もはや臭いを通り越して、ウニの味がしてくるほどです。
すぐ横の夫婦岩。じぇじぇじぇ〜。(←興奮冷めやらず)
喫茶モカ
朝のうに弁当以外に何も食べていなかったので、最後に久慈駅近くの「喫茶モカ」さんに立ち寄りました。(海女センターから久慈市街に入るまでの道は対向車とすれ違うのも一苦労する区間があるので、譲り合い精神が肝要です)
昭和な外観。
入店時はかなり空いていたので、窓際の4人席に座らせてもらいました。
大きな水槽がアクセント。
(ここはスナック梨明日(リアス)のモデルとなったお店らしく、実際多くのキャストやスタッフさんが利用していたそうです)
で、前日の「YOMUNOSU」1階の「観光交流センター」以上に充実したサイン色紙群。
左から音楽の大友良英さん、尾美としのりさん、吹越満さん。
小泉今日子さん、笑福亭鶴瓶さん&小泉今日子さん、美保純さん、宮藤官九郎さん、東野幸治さん、蛍原徹さん、岡村隆史さん、南海キャンディーズさん。
そして、左上がのんさん。壁に直書きしているのは渡辺えりさん。
木野花さん、片桐はいりさん、村杉蝉之介さん、鉄拳さん、小池徹平さん、あま絵の作者さん達などなど、写真を含めまだまだあります。
(モカさんの許可をいただいて撮影させていただきましたので、念のため)
で、喉を潤すべく注文したアイスコーヒー。
そして、たまごサンド。焼きたてでちょっと甘めの卵焼きとマヨネーズの酸味のコンビネーションが最高でした。付け合わせのきゅうりの浅漬けもおいしい。
このサンド6切れとアイスコーヒーのセットで、合計700円(税込)って、どうかしてますよね状態の価格設定。
うに弁当さんにも少し見習っていただきたいです。
ということで、風景に加え、あまちゃん臭も、うに弁当も、たまごサンドも、五感で堪能できた北三陸旅行でした。
素晴らしいドラマを反芻しつつ、併せてこの地域の復興をお祈りいたします。
おまけ動画
一部、動画撮影してきたカットもありましたので、よろしければこちらもどうぞ。
Link(関連サイト)
道の駅たのはた 思惟の風さんの公式サイト。

地元自治体 田野畑村さんの「島越ふれあい公園」紹介ページ。
同じく田野畑村さんの「北山崎」紹介ページ。
地元自治体 普代村さんの「恋のパワースポット 陸中黒崎灯台」紹介ページ。
(恋推しテイスト満載なページです)
同じく普代村さんの「大沢橋梁」紹介ページ。

三陸鉄道さんの「堀内駅」紹介ページ。

久慈市さんの「小袖海女センター」紹介ページ。
トリップアドバイザーさんの「喫茶モカ」紹介ページ。

コメント