- JR東日本さんの「大人の休日倶楽部パス」を利用して、2泊3日の青森旅行に行ってきました。
- 2日目の下北半島とか恐山周辺の観光記録をどうぞ。
- すべての情報(価格を含む)は、すべて2025年7月時点のものです。
2日目のルート
八戸駅近くのホテルをチェックアウトし、駅前でレンタカーを1泊2日でお借りし、恐山方面に向かいます。
途中、各種原子力関連の設備や見学施設があるようなので、社会勉強もすることにしました。
(総距離が約200kmのロングドライブです)
写真など
六ヶ所原燃PRセンター
朝9時前に八戸駅前を出発し、1時間ちょっとで最初の「六ヶ所原燃PRセンター」に到着。
途中、何十台もの大型バスとすれ違い、「下北半島の観光人気、すげーな」と思っていたら、三沢や八戸在住の原子燃料サイクル施設の従業員さんを各工場に送迎するためのバスなんだそうです。(PRセンターのスタッフさんが教えてくださいました)
PRセンターでの各種政治活動は禁止です。
(過去にいろいろあったんでしょうが、たしかに「何もPRセンターで抗議運動しなくても」とは思いました)
立派なグリーンの円形タワーが特徴的。
(ちなみに入場無料です)
原燃サイクル関連施設の一大集積地であることが分かります。
おそらく、これが使用済み核燃料の再処理工場でしょうかね。
自然エネルギーの代表格、風力発電プロペラが(ちょっとわざとらしいほどに)林立。
平日だったからか、説明スタッフさん5〜6人が円陣を組んで談笑しまくるほど空いていましたので、恐山観光のついでに一度ぐらいは見学してみてもいいかと思います。
タッチ式のクイズパネル。
一人当たりのエネルギー消費が多いのは、上から順にカナダ → アメリカ → (意外にも)韓国 → ロシア → フランスだそうです。ほぉ〜。
ただし、電気エネルギーに限定した結果なのか総エネルギーを合算したデータなのかはよく分かりませんでした。
発電方式(電源)ごとのメリットとデメリット。
隣り合わせの原子力と自然エネルギー。
5重の防壁で保たれる原発の安全性。
(それでも福島では、地震で全電源が使えなくなってメルトダウンが起きたわけで、私としては説得力に欠ける展示に感じました)
放射能と放射線の違い。
熱や風や光を発する能力が放射能だとすれば、そこから発せられた熱・風・光を放射線に喩えることができるそうです。ふーん。というか、だからどうした的な…。
再処理工場でウラン燃料をリサイクル。
再処理工場は、こんなふうな太い鉄筋で頑丈に建設。
再処理で回収されたウランとプルトニウムを混ぜて燃料に加工するMOX燃料工場。
(2027年度中に竣工予定とのこと)
下北半島には使用済み核燃料の中間貯蔵施設もありますが、最終処分場(地層処分)をどこに作るかは決まってません。
Wikipediaによると「高レベル放射性廃棄物の放射能は時間とともに減衰するが無害のレベルまで崩壊するには数万年以上の時間が必要」だそうで、もはや場所以前の問題のような気が。
東通原子力発電所PR施設 トントゥビレッジ
原燃PRセンターから車で40分くらい走り、今度は原子燃料を使う側の東通原子力発電所のPR施設「トントゥビレッジ」に寄ってみました。(こちらも入場無料)
なんだかジブリっぽいロゴ。
こちらも建物は大変立派。そしてこちらも円形タワー型。
東通原発1号機の原子炉の実寸イメージだと思いますが、あまり長居したくない展示空間。。。
福島第一原発事故のときにも、こんな模型をたくさん見せられました。
さっきの原燃PRセンターよりも文字に頼った展示が多く、しかも字が小さく、正直読む気になれず。
放射線測定器で色々な物質の放射線量を測定できます。
(乾燥昆布とか湯の花よりも自分の体を測定してみたかったのですが、怒られそうなのでやめました)
日本の原発立地状況。
ここ下北半島には、原発だけでなく原子燃料サイクル施設や中間貯蔵施設など多くの施設があって、しかも今も計画中・建設中のものがあったりします。どうしてこれほどまで。
地元の雇用や経済に対する貢献は絶大なんでしょうけど、うーん、なんと言ったらいいのやら。
原発自体に対する個人的意見の表明はやめておきますが、まずは地元の皆さんのためにも「ご安全に」の徹底を願います。
(なお、2005年に営業運転を開始した東通原発は、2011年3月11日の震災時には定期検査で運転を停止していて、地震・津波の被害はなかったものの、それ以来、発電を停止しています。2号機以降の建設計画もストップしているそうです)
猿ケ森砂丘ビューポイント
気を取り直して、猿ヶ森砂丘がチラ見できるポイントへ移動。
鳥取砂丘並みの広さだそうですが、ほぼ全域が防衛装備庁の弾道試験場となっていて、一般人が立ち入ることはできません。
(原子力だけでなく、軍事(防衛)にも大いに貢献している半島なのでした)
このへんなら浜辺まで降りられそうでしたが、時折激しい雨が降っていたので、写真を数枚撮影して次へ移動しました。
尻屋埼灯台
続いて、下北半島の東端にある尻屋崎の灯台です。
最寄りの駐車場から撮影。
密漁禁止。
駐車場から今きた道を振り返って撮影。
低く垂れ込めた雨雲と霧のおかげで、妙に幻想的な風景。
牛馬の放牧地として有名らしいです。
(この日はここから数キロほど離れた柵付きの牧草地で、馬が数頭たたずんでおりました)
尻屋崎灯台。正確には尻屋「埼」灯台のようです。
設置は1876年。レンガ造。日本の灯台50選。
改修工事で発生した(当時の)レンガ。
どんよりした天気が「本州の北の果て」感を強調してきます。
内部に入って上まで登れるらしいのですが、この日は「障害発生中」により内部見学はNGでした。残念。
よろしければ、動画もどうぞ。
恐山
2日目の最終目的地、恐山に到着。
正面の総門の先は入山料(大人700円)が必要。
総門の先には山門。
山門を抜けて左方向に現れる岩肌だらけの参拝ルート。
(「熊に注意」の立て看板が何気に怖い)
水子など、亡くなった子供に捧げられた風車たち。
岩肌ルートの各所に案内板がありました。
ここは「無間地獄」。ネーミングが怖い。。
賽の河原。
極楽浜の奥に広がる宇曽利湖(うそりこ)。
どんよりした空が恐山のムードを盛り上げます。
極楽浜に設えられた東日本大震災供養塔。
犠牲者がすべて極楽に行けますようにと、心からの合掌。
岩肌エリアが地獄で、こちらの白砂の浜エリアは極楽になぞらえられています。
無縁佛。
向こうの山に何やら不思議な建造物。そしてそれとは対照的な風車が一本。
団体旅行客が巡礼者のように見えないこともない。
胎内くぐり。輪廻転生。
重罪地獄。怖すぎる。。
金堀地獄。「金の切れ目が縁の切れ目」的な地獄なのでしょうか?
参拝ルートを一周した後で、風車が1本500円であることを知りました。わらぞうりは1,100円。
動画はこちら。
釜臥山展望台
恐山からむつ市街地への帰り道、「釜臥山(かまふせやま)展望台」という案内板を見つけて寄り道することに。
途中、車が近づいても全然退かないお猿さんファミリーに遭遇。人間をナメきってます。笑
で、釜臥山展望台に到着。
この背後に、さらに高い山頂があって、さっき宇曽利湖から見えた不思議な建造物がありました。
(航空自衛隊の警戒管制レーダーだそうです)
「世界夜景遺産」の認定証。国内認定第1号とのこと。
認定記念の御光印。無料で配布中。
で、展望台のてっぺんからの眺めがこちら。むつ市街が一望できました。
これは確かに夜景がキレイかも。
市街地の奥に突き出て見えるのは、たぶんさっき訪れた尻屋崎だと思われます。
動画。
次回に続きます。
関連サイト。
- JR東日本さんの「大人の休日倶楽部パス」紹介ページ。

- 六ヶ所原燃PRセンターさんの公式サイト。
- 東通原子力発電所PR施設「トントゥビレッジ」さんの公式サイト。

- 下北ジオパーク推進協議会事務局さんの「猿ヶ森砂丘エリア」紹介ページ。
- 公益社団法人 燈光会さんの「尻屋埼灯台」紹介ページ。
- 下北ナビさんの「霊場恐山」紹介ページ。
- 世界夜景遺産の公式サイト。
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