- この二十数年の間で、バリ島旅行を何度も繰り返してきましたが、その中には体調を崩して現地の医療機関のお世話になった回も含まれています。
- 私の場合、街中で具合が悪くなった際には「多少無理してでも早くホテルに戻ってベッドで横になりたい」と考えるタイプですし、そもそもホテル内に滞在している時間が長いこともあって、ホテルまでお医者さんに来ていただくケースが多いです。
- ということで、新型コロナウィルスとかいう厄介モノが登場したこともあり、今回は…、
- 滞在先のホテルで体調を崩したとき、
- クレジットカード付帯の海外旅行保険を使って、
- キャッシュレス治療サービスを受ける
- そんな場合の私のフローをご紹介してみます。(あくまでも「私の場合」ですので、その辺はお含みおきください)
まずは「キャッシュレス治療」が受けられるかどうかを考える
- ほぼすべての人が「治療費の立て替えなんてしたくない。せっかくの付帯保険があるんだからキャッシュレス治療にしたい」と考えるかと思います。
- しかしそこには、以下のような制約が伴います。
キャッシュレス治療に対応している医療機関が限られている
- 現地のすべての病院でキャッシュレス治療が受けられるわけではありません。
- さらに、滞在する国や地域によっては、保険会社との間でキャッシュレス治療の提携をしている病院は非常に限られていることもザラです。
- 要するに「キャッシュレスにしたくてもできない」ことがあるということです。
- 参考までに、損保ジャパン日本興亜さんの海外旅行保険でキャッシュレス治療が受けられる国別の医療機関は、こんな状況です。↓
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医者の手配に時間がかかる
- ホテルのフロントやゲストリレーションに直接頼めば、「宿泊客 → ホテル → 病院」という最短ルートでドクターを呼べます。さらに、ドクターが常駐しているような大きなホテルであればドクターが到着するまでの時間も最短化できることでしょう。
- しかし、クレジットカードの付帯保険を使うとなると、その手前で…、
- まずクレジットカードの保険デスクに電話して、「会員資格・保険資格などの認証」を受ける必要がある。
- 「キャッシュレス治療対応の病院の有無」のほか、「どこに泊まっているのか」や「日本語対応の病院を希望するか」などのやりとりが発生する。
- その上で、保険デスクと病院間の交渉が始まり、折り返しの電話で「キャッシュレス可の病院だと往診は2時間後になる」とか「英語しか話せない医師でよければ30分以内に到着できる」などの回答をもらい、どうするかを決断することになるわけです。
「自分で医者を手配した」ことを、ホテルに伝えるべきかどうか悩んだりする
- クレジットカード付帯保険で医者を手配できたとしても、その医者はホテルにしてみれば“部外者”であることには変わりありません。
- しかも、“部外者のドクター”が突然やってきて「◯号室の日本人が病気だという連絡があった。診察に来たから部屋に案内しろ」といきなり言われたら、ホテル側も戸惑うんじゃないでしょうか。
- まぁ、ホテル側は慣れているかもしれませんし、クレジットカード会社から事前にホテルに対して、その旨通知されていれば何の問題もないのでしょうが、そのあたりがどういう仕組みになっているのか、初めての時には悩むと思います。(私は悩みました)
海外ホテルでの医者のかかり方(私の場合)
- 以上をふまえて、これまでの個人的な経験も参考にしながら、“私はこうしてます”というフローをご紹介します。
まずは自分の体調を見極める
- キャッシュレス治療の段取りをつけている余裕がないほど具合が悪いのであれば、とっととホテルのゲストリレーションなどにドクターコールを頼んだほうが賢明だと思います。
医者にかかると決めたら「日本語のできる医者」を最優先に探す
- 「偏頭痛がする」「吐き気が続く」「めまいがする」「下痢が止まらない」などの症状を、現地の言葉や英語でやりとりできる人ならこの限りではありませんが、私の場合、「日本語でのやりとり」は必須条件となります。
- 病状やこちらの意向を正しく伝え、医者の診断や指示を正しく受け取れなければ、場合によっては命に関わる事態を招いてしまうかもしれません。
- よって「日本語が話せる医者もしくは通訳のいる病院」を探してもらうのが、実は一番大事だと思います。
医者を呼んでもらう
ホテルに頼む場合
- ダメ元で「キャッシュレス治療に対応している病院がないか」を聞いてみる。
- 「帰国後、付帯保険の会社に治療費を請求するので、必要書類を過不足なく発行してくれる病院」を探してもらう。(←しっかりしたホテルなら情報を蓄積していると思いますが)
- 「クレジットカード払いのできる病院」を探してもらう。(←いったん立替える上では大事なポイント)
- ただし、ホテルスタッフに「現地語や英語で症状を伝える」自信がないのであれば、クレジットカード会社の保険デスク(日本語対応)に頼んだ方が無難かも。
クレジットカード会社の保険デスクに頼む場合
- 上記の「ホテルに頼む場合」同様、「キャッシュレス治療」「必要書類」「カード払い」について、自分の希望をちゃんと伝える。
- その後、電話やり取りが何度か繰り返されるので「折り返しの電話がどのくらいでもらえるか」「どのくらいで医者が来れそう(と言っている)か」など、“所要時間の見込み”はしっかり確認する。(←でないと「医者はまだか〜」と限りなく不安になります)
- 「ホテル側への事情説明」をしてもらえるかどうかも確認する。
医者が来たら
- 症状や希望する治療などは、遠慮せずに伝える。(←かなり強い薬を処方される場合もあるので、アレルギー体質などで気になる人はちゃんと言いましょう)
- 帰国予定日を伝える。
- 入院をすすめられたら、素直に従う。(←万一、病状が改善しない場合に、往診を待っているよりも医者のお膝元にいたほうが安心できます。いいホテルに泊まっていると、ちょっとホテル代がもったいないと感じるかもしれませんがw)
治療が進んだら
- 帰国後の対応(どういう状態なら日本の医者に行くべきか、薬は飲み切るべきかなど)を医者からきちんと聞いておく。
- 体調次第で、ホテルに「レートチェックアウト、デイユース、延泊」の交渉をする。(←部屋の移動が伴わないのがベスト)
- ホスピタリティあふれるホテルだと、デイユースぐらいなら無料で対応してくれることもあります。(ありました)
- 帰国予定日が前後する場合は、航空会社との調整も忘れずに。
おまけ(バリ島での闘病記録写真)
- まずは2000年の渡航時から。
- ホテルで高熱を出してしまい、お手製の氷枕で頭を冷やしたりしてました。
- この後しばらくして、医者の往診をお願いしたはずです。
- 続いて2010年。突然の腰痛に襲われ、観光目的で「半日チャーター」していた日本語ガイド付きの車で、病院に行く羽目になってしまいました。
- そして2011年か2012年の渡航時。
- ホテルでの就寝中に強烈な腹痛&嘔吐&下痢を発症し、夜明け前に医者を呼んでもらい、そのまま病院へ連れて行かれて「赤痢」の診断をもらったこともあります。
- なんとか日帰り入院で済みましたが、帰国後もしばらくはまともな食事ができず、勤務先の職場からも「症状が消えて1週間経つまでは出社するな」と言われてしまいました。
Conclusion(まとめ)
- 海外旅行時には、付帯でもなんでもいいので、保険にはちゃんと入りましょう。
- 「治療法が確率している病気」であれば、早めにキチンと治療していただいたほうがいいに決まってますから。
- ということで、現在世界中に広まりつつある新型ウィルスについても、一刻も早く治療法が見つかりますように。
Link(関連サイト)
- 日本損害保険協会の「海外旅行保険」紹介ページ。
日本損害保険協会 | SONPO | そんぽのホント
損害保険会社の事業者団体、一般社団法人 日本損害保険協会のサイト。損害保険業界のニュースをはじめ、損害保険の基礎的な知識や統計、防災・防犯・交通安全に関する情報が満載。
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