実録 コロナ禍における国際線航空券のキャンセルについて

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実録 コロナ禍における国際線航空券のキャンセル

今年の夏休みに計画していた海外旅行を断念する(既に断念した)方々はたくさんいらっしゃると思いますが、私も数名の仲間と共に渡航を計画しておりました。

航空会社は予約済み航空券について様々な特別対応を迫られていますが、その内容はエアラインによって様々なようです。

こういう経験はそうそうできるものではありませんから、私なりに我々分の記録を残しておこうと思います。

予約している航空券

  • 渡航時期
    • 2020年8月
  • 渡航先
    • バリ島(往路・復路ともジャカルタ経由)
  • 利用エアライン
  • 予約購入先
    • ガルーダさんの予約課で直接購入(やりとりは電話ならびにメール。クレジットカード決済)
  • 予約購入時期
    • 2019年10月下旬
  • 購入金額
    • 空港使用料・オイルサーチャージ・発券手数料など含め1人あたり約12万円

その後〜現在までの経緯(主にガルーダ・インドネシア航空の発表より)

2020年1月

  • 「そろそろ8月のバリ島でのホテルを決めようか」というあたりで新型コロナが世界中に拡大開始。

2020年2月

2020年3月

  • 3月3日
    • ガルーダより「お知らせ 5」が発表されるが、ここから「航空券の特別取扱い」のチャプターが消え、キャンセル時の対応に関する情報がなくなる。
  • 3月17日
    • ガルーダから「関空〜ジャカルタ線」の3月・4月の一部の便が運休することが発表される。
    • その文中に「発券済で旅行中止する人、旅程の変更希望者は購入した会社(代理店・ガルーダ の予約課)に連絡するように」との告知が載る。
  • 3月18日
    • ガルーダが「お知らせ 8」発表。
    • 3月20日より「日本を含む全ての国に対する『短期滞在のビザ免除』などが1ヶ月間停止され、目的に沿ったビザ取得と健康証明書の提出が必要」となり、更に「中国・韓国に加えヨーロッパ各国に過去14日間に渡航した人はインドネシア入国不可」に。( → わざわざビザを取得する必要が出たため、観光旅行のハードルがここで一気に上がりました)
  • 3月27日
    • 関空〜バリ(デンパサール)線」の4月の一部の便が運休することが発表される。
    • 文中には引き続き「キャンセル希望者、旅程変更希望者は連絡されたし」との一文あり。
  • 同じく3月27日
    • お知らせ 9」発表。
    • 日本側も「インドネシア(を含む東南アジア7カ国)からの日本人を含む入国者に対して『検疫所長の指定する場所での14日間の待機』を始めることに。( → 帰国後、成田周辺のどっかのホテルで2週間足止めされるということですから、これ以降、現実的な旅行日程が組めなくなりました)
  • 3月30日
    • ついに「成田〜バリ(デンパサール)線」の4月の一部の便が運休することが発表される。
    • 「キャンセル・変更希望者は連絡を」の一文あり。

2020年4月

  • 4月1日
    • お知らせ 10」で「日本を含む全ての外国人によるインドネシア訪問及びインドネシアでのトランジットの停止」が発表。( → ビザだの自主隔離だのを通り越し、とにかく渡航できない事態に突入)
  • 4月2日
    • お知らせ11」で「日本への入国拒否」対象が49か国に拡大。( → インドネシアも含む。こういうのは基本、“相互主義”らしいです)
  • 4月20日
  • 4月24日
    • インドネシア国内線運航のお知らせ」発表。
    • この中で「予約便が欠航となり変更が必要なお客様へは、日付や経路の変更、または次回のご渡航にご使用いただける航空券バウチャーの発行を行う」旨が(たぶん公式サイト上では初めて)告知される。

2020年5月

  • 5月18日19日
    • 6月分の「成田&関空〜デンパサール線」の全便や「羽田&関空〜ジャカルタ便」の多くが運休することが発表。
  • 5月22日
    • お知らせ12」で「ビジネスや弔問・留学生の帰国などで入国する場合にPCR検査の陰性証明が必要」と発表。( → 観光目的での入国は、そもそも不可)
  • 5月27日
    • お知らせ13」で「ジャカルタ空港から入国する場合、PCR陰性証明がなくても空港で検査を受けられる。ただし陰性でも14日間の自主隔離が必要」と発表。
    • ただし「デンパサール空港から入国の場合、引き続きPCR事前検査結果が要る」とのこと。
    • 観光客の入国は、もちろんNGのまま。

2020年6月

  • 6月2日
    • お知らせ14」で「13」の情報をアップデート。
    • 一読しましたが、「陰性でも必要な自主隔離の際のホテル滞在費用は旅行客の負担になる」という一文が追加されたことぐらいしか違いを見つけられませんでした。w
  • 6月12日
    • 「新型コロナウイルスに関するガルーダ・インドネシア航空の対応」として、日本各都市とインドネシア (ジャカルタ・デンパサール)を結ぶ路線について、6月中の運航スケジュールをまとめて掲載。
    • あわせて「入国制限内容」の概要も掲載。(観光目的は、NG継続)

その後、分かったことなど

間接的に収集できた情報

  • 前述のガルーダさんの公式発表(6月12日分まで)から、以下のことが分かります。
    • 少なくとも6月までは日本とインドネシアを結ぶ路線は、ほとんど運休である。
    • それ以前に、(日本も同様だが)入国規制が厳しく、観光目的の入国などは出来ない。(たとえPCR検査の陰性証明を取得したとしても)
    • 3月以降、「キャンセルした場合の払い戻しがどうなるのか」についての記述がなくなった(ことが分かった)。

  • この時期SNSなどでは、コロナ関連の特別対応としてガルーダが以下のような対応をとっているという書き込みが散見されました。
    • 来年いっぱいまでの期間で、手数料なしで予約日程の変更を受け付ける。
    • 来年いっぱい使える“同額の旅行バウチャー”を進呈
      • リスケの日程が決められれば前者で、決められない人には後者ということでしょうかね?
    • いずれにせよ、キャンセルする場合に「現金での返金には応じてもらえなかった」という内容が大勢だったと思います。
  • そうこうするうち、5月19日に「タイ国際航空が経営破綻した」というニュースが流れました。
  • で、破綻発表前のタイ国際航空は「コロナによる運行停止に伴い、乗客には“同額分のバウチャー への交換”や“手数料なしでの返金”で対応」していたのに、会社更生手続きの申し出に伴って、これらの返金処理を一時停止したという報道もありました。
    • 公式サイトでも「一部区間使用済み航空券の払い戻し」について「一時的に中断せざるを得ない」と表明しています。
  • こうなってくると、当然「ガルーダはどうなるの?」ということが心配になるわけです。すなわち「8月になっても、インドネシア(バリ島)に観光目的で入国できるとは考えにくい状況だが、その時、支払い済みの飛行機代はどうなるのか?」という点です。
  • で、つい先ほどガルーダさんの予約課に直接電話をし、我々の予約内容を確認してもらった上でいろいろ訊いてみました。

ガルーダさんから直接収集した情報

Q:8月(お盆前後)の運航・運休予定は、いつ頃発表されるのか?

A:6月・7月分の運航も、一部は6月に入ってからの決定だったし、コロナ情勢にもよるため確定的なことは言えないが、今のところ「7月半ば」になれば決まると考えられる。

Q:コロナの入国制限が続きそうな状況だし、そもそも観光客が行って楽しめるような体制に戻っているとも考えにくいので、キャンセル・払戻しを検討しているが、仮に今「キャンセル」すると、どういう感じになるか?

A:今現在はまだ運休とはなっておらず、あくまで「運航予定」の状態。よって“お客様都合のキャンセル”となり、1人あたり「2万円の払戻手数料」と「発券手数料(3,000円弱)」を差し引いた上でクレジットカード経由で返金することになる。

Q:では、購入しているフライトの運休が決定したあとだと、どうなるの?

A:払戻手数料は不要で払い戻しとなる。ただしそれでも「発券手数料」は(発券済みのため)差し引く。

Q:我々は往路・復路ともジャカルタ経由なので、往復で4フライト分なのだが、この場合の「運休」の定義は?

A:4フライトの、どこか1フライトでも飛ばなくなったら「運休」として扱う。

Q:最後に、「予定通り運航されるけど、観光目的の入国制限がまだ継続」していたらどうなります? 事実上乗れないわけですけど?

A:今のところ、その場合のキャンセルには「払戻手数料」をいただくことになってます。

Q:えぇ〜。そうなんですかぁ…。
( → このような場合に「手数料なしで予約日程の変更」や「同額のバウチャー を提供」をオファーされるんだと思います。これらは、ある種「債務返済の繰延べ」ですから、私はさほど興味がなく、突っ込んで訊いてません)

A:大変申し訳ありません。状況は日々変わっていますので、7月中旬ぐらいになりましたら運行予定が確定すると思いますので、またお問い合わせ下さい。
それからお客様の場合、往路の「羽田 → ジャカルタ便」はANAさんのコードシェアですから、そちらの運航情報も参考にしていただければ…。

  • 「あ、その手があったか」と思い、さっそくANAさんの予約センターにも電話をしてみました。

ANAさんから直接収集した情報

Q:ANAさんの「新型コロナウイルス感染拡大に伴う国際線路線・便数計画の一部変更について」というページを見ながらお電話してます。

A:ありがとうございます。

Q:今日現在、「直近の更新分(背景色が黄色)」として7月31日までの運航・運休情報が載っていますが、これってどういう頻度で更新されているのですか?

A:はい、これまでは月の前半・後半に分けて更新されています。8月前半分は7月初旬に、8月後半分は7月中旬の更新になると思いますが、コロナの状況次第では変動する可能性もあります。

  • ということで、我々の旅行を左右する運航・運休予定は、最速で7月上旬には判明しそうなことが分かりました。

まとめると…。

  • 世界中の航空会社(当然、日系も含む)は、どこもかしこも経営環境が厳しいので、自国の政府や金融機関に財政支援を求めている。
  • タイ国際航空の場合は、支援方針をタイ政府が撤回したため経営破綻するしかなかった(らしい)。( → こちらの記事が詳しいです)

  • 肝心のガルーダ・インドネシア航空は、社債償還延長が合意され、当面の資金繰りにメドが立った(らしい)。( → こちらのまとめサイトが参考になります)
  • とはいえ、この先のコロナの拡大や航空産業への影響など、誰にも分からない。
  • であれば、“払戻手数料(2万円)”を失ってでも、今すぐ返金(損切り)の手続きに入るべきかもしれない。( → それでも返金まで2〜3ヶ月かかるとのこと)
  • もしくは、7月上旬の“往路第1便”のANAの運航予定を確認し、「もくろみ通り運休となって払戻手数料も差し引かれずに返金される」のに掛けてみる手もある。

そんなこんなで、ひとまず7月になるまで様子見を続けてみようと思っている今日この頃です。

それにしても、こんなことを気にしながら旅行計画を立てる日が来るとは、昨年末まで全く想像してませんでした…。

ガルーダ・インドネシア航空さんにおかれましては、どうぞご無事に、そして益々ご清栄であられますよう、心からお祈り申し上げます。

実録 コロナ禍における国際線航空券のキャンセル
我々のフライト予約が確定していることを示すガルーダさんの予約サイト。
このご時世に「座席をアップグレードしましょう!」とか言われても。笑

コメント

  1. ゆかり より:

    はじめまして。こんにちは。8月にバリ島に旅行しようと思ってましたが、コロナでキャンセルになり、ガルーダからの返金が12/23現在でもない状態ですが、ガルーダから返金はありましたか?

    • AttracTRIP より:

      ゆかり様
      コメントありがとうございます。
      4ヶ月も返金がないとは、さすがに心配になりますよね…。
      私の場合は、2週間ほどで返金してもらえました。
      その辺についても以下のエントリーにまとめてありますので、よろしければご一読下さい。

      https://attractrip.com/change-or-refund-our-flight-ticket-due-to-covid-19-situation-3/

      またバリ島に行ける時期が来るまで、お互いに健康第一で乗り切りましょう。
      そして、無事返金がありますように。

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