- 国際空港に到着し、バゲージクレーム(手荷物受取所)でスーツケースを受け取った後、税関チェックを受けることになります。
- 免税範囲を超えた酒やタバコが入っているわけでも、ましてや薬物などを隠し持っているわけでなくても、税関職員さんの質問に答える時には少なからず緊張したりするものです。
- さらに、職員さん(人間)のチェックに先立って、ターンテーブル付近で麻薬探知犬が活躍していることもあります。
- 以前、そんな麻薬探知犬の「実地訓練」に遭遇したことがありますので、お伝えしてみます。
When(訪問・利用・購入時期)
- 2012年の夏。
Where(所在地)
- 成田国際空港・第二ターミナルのバゲージクレーム(手荷物受取所)にて。
Who(同行者の動きなど)
- 早朝に到着する便だったこともあり、とっとと税関を通過して一刻も早く帰宅して二度寝したい他のメンバー達は、麻薬探知犬の存在など気にかける様子もありませんでした。(あんなに尻尾をブンブン振って健気に活躍しているのに…)
Why(訪問・利用・購入目的&期待値)
- 我々の預けた荷物が流れてくるのとは異なる「隣のターンテーブル」で、ハンドラーさん(探知犬とともに行動する指導スタッフ)に連れられたラブラドール・レトリバーが、自慢の鼻をクンクンさせながらターンテーブルのまわりをウロついていました。
- ただ不思議なことに、そのターンテーブルの「到着便名を示す電光表示」は消えていましたし、ターンテーブル自体も回転していませんでした。
- しかも、近くに持ち主が見当たらないスーツケースが不自然に数個置かれています。
- さらに、スーツケースを既に受け取っているのに、税関カウンターに向かおうとしない、これまた不自然な男性旅行客が1名、ターンテーブルの前でじっと立ちつくしています。
- 探知犬を見るのも初めてなら、こんな妙なシチュエーションのターンテーブルを見るのも初めてだったので、しばらく観察してみることにしました。
What(やったこと・体験したこと)
- 主な目撃シーンは、以下の通り。
- 探知犬は、ハンドラーに連れられながら、「持ち主のいないスーツケース」を次々にクンクン。
- やがて探知犬は「不自然に立ちつくす男性旅行客」に接近。
- 探知犬に目をやることもなく、ひたすらじっと立ち続ける旅行客。
- 探知犬は旅行客の体に鼻を押し付け、後ろ足を伸ばして半立ちになり、腰の上あたりまで念入りにクンクン。そこまでされても微動だにしない旅行客。
- すると探知犬、何かを“探知”したらしく、クンクンをストップし、おもむろにその旅行客の横でお行儀よくお座り。
- と同時に、「よくできました」と言わんばかりに白い巻きタオルを探知犬に差し出すハンドラー。探知犬はそれをくわえて大喜び。尻尾ブンブン。
- ハンドラーは「グッドボーイ! グッドボーイ!」と何度も大げさにほめるものの、せっかく探知犬が教えてくれたその怪しい旅行客を尋問することもなく、探知犬とともに立ち去る。
- で、よくよくそのターンテーブル周辺を見ると、制服を着た数名の税関職員さん(だけ)が、一連の出来事を遠巻きにウォッチングしているという状況。
- 以上を総合すると、要するにこれは「麻薬探知犬の実地訓練」なのだと思われます。
- 探知犬にあれだけクンクンされて身じろぎもしない旅行客も、「旅行客役の私服職員さん」ということなのでしょう。
How Much(消費コスト)
- 当然ながら、コストはゼロ。(見るだけタダよ、シャチョーさん)
Photo(記録映像)
- 空港の制限区域内(バゲージクレームも含む)は、実は撮影禁止らしいです。(そのわりに、Googleで画像検索すると、バゲージクレームの写真や動画がたくさん出てきますが…)
- 当時、「撮影禁止」の掲示を見つけることはできませんでしたし、堂々とスマホ撮影していた私に対して注意・制止する職員さんも一切いらっしゃらなかったので、上記で紹介した一連のシーンがぶっちゃけ「動画」で残っていたりします。
- しかし、規則は規則ですし、堀ちえみさんのような炎上を招いてもつまらないので、ここで紹介するのは控えます。(←彼女と私とではネームバリューが違いすぎるわけですが、まぁそれはそれとして)
Good(イケてる点)
- 私の大のお気に入りの犬種であるラブラドール・レトリバーちゃんが、あれだけ楽しそうにお仕事に勤しみ、「匂いに気づいたよ! お座りしたよ! あ、ご褒美の巻きタオルだ! わーい! ガブッ!」とはしゃぎまくる姿を拝めて、大感動した次第。
Not Good(イケてない点)
- バゲージクレームが撮影禁止なこと。
- もっと分かりやすく明示しておいて欲しかった…。(←何様)
Conclusion(まとめ)
- 私の場合、制限区域内(バゲージクレーム)での撮影をやかましく注意されることはありませんでしたが、それは「日本国内の空港で、日本人の中年旅行客が明らかに興味本位で撮影しているのをたまたま見逃してもらっただけ」なのでしょう、きっと。
- これが海外の空港だと、国によっては「それ、スパイ行為です。はい、別室に連行です。拘束です。実刑です」ということだってあるかもしれませんから、どなた様もご注意下さい。(←その前に、まず自分が気をつけろって話ですが…)
Link(関連サイト)
- 動物検疫所の「検疫探知犬について」。
動植物検疫探知犬について:動物検疫所
動物検疫所ホームページ
- 東京税関 麻薬探知犬訓練センター
http://www.customs.go.jp/tokyo/koho/phamph/04/maken.html
- 税関・水際取締「麻薬探知犬」ページ
麻薬探知犬 : 税関 Japan Customs
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