バビらない・バビります・バビる・バビるとき・バビれば・バビれ・バビろう。【バリ島「バビグリン食堂」あれこれ】

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バビらない・バビります・バビる・バビるとき・バビれば・バビれ・バビろう。【バリ島「バビグリン食堂」あれこれ】
  • バリ島に「Babi Guling(バビグリン)」という“豚の丸焼き”料理があるのをご存知な方も多いでしょう。
  • 調理法としては、豚の腹のなかに香草・スパイスをたくさん詰め、文字通り「丸焼き」にするだけのですが、実際に供される際には、肉(ジューシー)、皮(バリバリでコクのある脂身つき)、腸(まさに焼きソーセージ)、香草類(スパイシーなアクセント)が少しずつ取り分けられ、一緒に提供されるご飯と混ぜながらいただくことになりますので、豚の外見を意識しながら食うということは(ほぼ)ありません。
  • 中には、こんがり焼けたブーちゃんの身を店頭で切り出し、皿に取り分けるシーンが見られる(見させられる)お店もあったりしますが、「回転寿司のマグロ解体ショーと同じ」だと思えば、どうってことはありません。(それに、ブーちゃんはしっかりとローストされていますから、生マグロのように血がしたたり落ちることもありませんので、むしろ抵抗は少ないかと)
  • ということで、バリ島を代表するこの名物料理を、これまで何店舗かで味わってきましたので、雰囲気だけでもご紹介してみます。

When(訪問・利用・購入時期)

  • 最初に食べたのは2004年(のはず)。
    • それ以前にもバリ島へは数回渡航していましたが、バビグリンの存在を知り、そして食べてみようと思ったのが2004年だったということです。
  • それ以降、(島内でおそらく最も有名な店がある)ウブドエリアに滞在する場合は、ほぼ必ず1回は食べてます。
  • さらに、渡航回数を重ねるにつれて、「南部のビーチリゾートエリア周辺にだって美味しいバビグリン屋はあるんじゃないの?」ということで、滞在先がどこであろうと、よほどの事情がない限り堪能させてもらってます。
  • まぁ、それだけ美味しいし、私の好きな料理だということです。

Where(所在地)

  • これまでに訪問したバビグリン屋は、6店舗。
  • その1:最も有名なウブドの「Ibu Oka(イブオカ)」。(便宜的に「イブオカ 1」とします)
    • ウブド王宮のすぐ向かいにある、イブオカ の本店的存在。
    • 場所に恵まれていることもあり、最も賑わっている店。
  • その2:「Ibu Oka 2(イブオカ2)
    • ウブドから車で数分走ったマス村というエリアにある支店。
    • よほど本店(イブオカ 1)が儲かったらしく、新築と思しき大きな2階建ての店。
    • 中国系のグループ客がよく訪れている印象あり。(中国人は豚肉がお好きのようです。私も好きですが)
  • その3:「Ibu Oka 3(イブオカ3)
    • 本店(イブオカ 1)から徒歩数分の場所にある支店。
    • 支店とはいうものの、ここの一角で3店舗分のブーちゃんのローストを行なっているらしい。
    • さらに「広めの民家の軒先を使って食べる」というスタイルなので、ここが経営者一族のお住まいなのかも。(未確認)
  • その4:「Gung Cung(グンチュン)
    • ウブド王宮から北へ数分ほど歩った所にある、いわばイブオカ 陣営の競合店。
    • 知ったのは比較的最近。(チャーターした車のガイドさんに教えられたんじゃなかったかな?)
    • イブオカの1や3が混んでいても、ここならバビグリンにありつける可能性大。
    • しかも、イブオカ に負けず劣らず美味しいと思います。
  • その5:「Pak Malen(パッマレン)
    • ウブド以外で初めて入った、スミニャックエリアにあるバビグリン屋。
    • 滞在していたスミニャックのホテルのバトラーさんに教えてもらったのではないかと。
    • 行ったのは1回のみ。理由は後ほど。
  • その6:「Sari Kembar(サリクンバル)
    • クロボカンエリア(スミニャックのちょい先)にある店。
    • スミニャック周辺で、パッマレン以外で(笑)、あまり辛くないバビグリンが食べられる店は?」とホテルスタッフに尋ねて教えてもらった店。
    • 海沿いのホテルエリアから歩くのはしんどいので、タクシーなどを使うのがよろしいかと。

Who(同行者の動きなど)

  • これまで一緒に行った旅行仲間は、老若男女を問わず、「あれ、この人って食べるスピードがこんなに速かったっけ?」と思わせてくれるほど、ほぼ全員がガツガツ食ってました。自分もですが。(「ペロリ」とはまさにこういう時に使う言葉なのだと実感)
  • 当然、店にもよりますが、それだけ日本人の口にも合うということなんだと思います。
  • 中には、私以上にいろんなバビグリン屋を渡り歩いた人間もいて、「この店は万人向けね」「いやいや、あっちの店こそパンチが足りないよ」などと、食後に論評合戦が発生することも。

Why(訪問・利用・購入目的&期待値)

  • 初体験前
    • 「バビグリン」とかいう、美味しい豚肉料理があるらしい。
    • 豚の丸焼きらしい。
    • 話の種に1回ぐらい食べてみっか。
    • どの店も、だいたいランチタイムしか営業してないっぽいから、ホテルでの朝食はセーブしとかないと食いきれないかもよ。
  • 初体験後
    • またバリに来れた。バビ食わなきゃ。どこでバビる?
    • 気が急(せ)いて「バビ島」とか言ってんじゃねーよ。w
    • 丸焼き姿の豚を見ても、今やこれっぽっちも残酷とは感じられず、美味しそうとしか思えない。
    • もっと美味しいバビはどこだ?
    • 朝食ビュッフェがウリのホテルだから、朝はしっかり食べる。そして腹がまだこなれてなくたって、昼にはちゃんとバビりたい。バビは別腹
    • でも、辛すぎるバビは、完バビするのがしんどいから店選びが大事だよね。

What(やったこと・体験したこと)

  • 昼前(11時前後)から遅くとも13時頃までに入店。
  • いろんな具やおかずがまんべんなく載っている“全部載せ”を「スペシャル」と呼ぶ店が多いので、メニュー選びに困ったらとりあえず「スペシャル、プリーズ」と言ってみると幸せになれるかも。
  • いい意味で「濃い味付け&こってり&ピリ辛」なので、飲み物(ビールやコーラなどの炭酸系がオススメ)も同時発注。
  • 昔のイブオカ1(ウブド王宮の向かい)の思い出…
    • 「店頭の“丸焼けの豚”を横目に靴を脱ぎ、板間に上がる → 混み合うちゃぶ台型テーブルでなんとかスペースを確保 → おとなしく待っていてもオーダーすら取りに来てもらえないため、積極的に手を振り声を出しこちらの存在と注文意向をアピール → メニューも渡されないので、とりあえず『バビグリン、プリーズ』と言ってみる → 料理がサーブされたら、ひたすら食べる → 伝票ももらっていないが、とにかく言われたままの金額をお支払い → 土間まで戻ると何十足もの靴が散乱し、自分の物を探すのにも一苦労」みたいなカオスが存在。(今はこんなことはありません)
  • 今のイブオカ1は…
    • 綺麗に改装され、「調理・配膳スペースは客の目につかない場所へ移動。オール・テーブル席。当然メニューあり。整然とした店内」と、以前とは雲泥の差。(詳しくは後ほど)
  • イブオカ2(マス村)の思い出…
    • 1階が少人数グループ用、2階が大人数グループ用と、客席はなんとなく切り分けられている印象。
    • 「1」より新しい建物。
    • 到着が少し遅れ、ランチタイムからずれ込んでしまった際、「売り切れ」ではなかったので安心して入店・注文したものの、具のひとつ(腸詰めみたいなやつ)が別の“なんかパッとしない具”に代替されていて、超がっかりした経験あり。(だったら素直に「売り切れにつき本日閉店」にしてほしい…)
  • イブオカ3(民家調)の思い出…
    • 初めてバビッた記念碑的食堂。(たまたま「1」が改装中かなにかで、こちらを案内された)
    • バリ風の民家の軒先で、初めてのバビを、“ひとん家にお呼ばれ”されてるかのような感じで食べた。うまかった…。
  • グンチュン(ウブド)の思い出…
    • 2階席で飲食可。見晴らしも風通しも良く、オススメ。当然、味もオススメ。
  • パッマレン(スミニャック)の思い出…
    • とにかく、私には辛すぎた…。
    • 食い物屋なんですから、もう少し清潔でもバチは当たらないはず…。
    • いろんな意味で、翌日のお通じはスルスル。
  • サリクンバル(クロボカン)の思い出…
    • 最近開拓したお店。
    • 店内環境・味など含め、可もなく不可もなく。

How Much(消費コスト)

  • 最も多く訪問したイブオカ1で比較すると…
    • 2004年:「スペシャル+コーラ」で40,000ルピアぐらい(現在のレートで約300円)。
    • 2019年:「スペシャル+コーラ」で70,000ルピアぐらい(現在のレートで約520円)
    • この15年間で、お値段は1.75倍に。しゃーないなぁ…。

Photo(記録写真)

  • 以下、年代など多少前後している部分もありますが、まずはご覧ください。
2004年の初バビ。イブオカ3(民家風)にて。
美味しそうに見えないかもしれませんが、実際は大変美味しかったです。
同じく2004年のイブオカ3。ガツガツ食ってます。
口の中にどんどん吸い込まれるバビ。人間ダイソン状態。
こちらは、昔のイブオカ1(ウブド王宮前)。奥の薄暗いところがイートインスペース。店頭が調理・配膳場所。
店に食べに行くのがかったるくて、宿泊していたヴィラのバトラーさんにブンクス(テイクアウト)を頼み、備え付けの食器に綺麗に盛り付けていただいたところ。
こんな経験は後にも先にもこの時だけです。(チップ代わりにバトラーさん分のバビも払ったような気が)
こうやって見ると、バビはごちそうですよね。食器盛り付けのおかげで一層美味しくいただくことができました。
民家風のイブオカ3。バリ家屋の居間っぽいスペースで、いろんな国から来たお客さんが和気あいあいと食べてます。立っている女性は「私の席はあっちよ」と指し示しているところ。
向こう側の建物の軒下もイートインスペースに。中庭を囲み、みんなでムシャムシャモグモグ。
ぼろ儲け(←失礼でしょ)して新規出店できたと思われるマス村イブオカ2
コカ・コーラとタイアップしたポップな看板。
奥に見える赤い屋根の2階建てがイブオカ2の店舗。
開店は午前11時だブー。
店舗の手前にはブタの親子の石像あり。こちらは階段の左側。
こちらは階段の右側のブーちゃんファミリー。
これからいただくことになる動物を、これだけリアルに形どって店頭に設置しちゃうあたりがバリ島です。せめてもっと漫画チックだったらと…。
でも、こうしてバビとして盛り付けられちゃえば、石像なんてお構いなしにひたすら食うだけ。
外をジッと見つめるブーちゃんファミリー石像
「またお客さんが来そうだわ、ブー」
「ねぇねぇお母さん、昨日からお兄ちゃんがいないけど、どうしたの?ブー」
「子供のあなたは、まだ知らなくていいのよ。これがホントのタブー」
開放的な店内。
店先にはワンちゃんも。こっちは石像ではありません。
バリ島で“放し飼いされていない犬”を初めて見たような気がします。
「あーぁ、オレも食われちゃうのかなぁ。それにしても腹へったなぁ。バビ食いたいなぁ…」
改装される前のイブオカ1
きれいな飴色にローストされたブーちゃんを、店頭で切り分けます。
申し訳ありませんが、旨そうにしか見えません。
下半身は、いろんな意味で“痛そう”です…。w
切り取られていく。これが旨いんです。
貴重な命に感謝しながら美味しくいただきましょう。
“イブオカ城下町”のウブドで頑張るグンチュンの看板。
モザイクをかけた理由が思い出せず…。
(加工前の写真は、なんと廃棄済み。w)
グンチュン2階からの景色。
インドネシアの国旗が青空の中をはためいていました。
気持ちのいい風。
同じくグンチュンの2階から。
グンチュン2階の様子。ザ・開放的。
グンチュンのスペシャル(全部載せ)と瓶コーラ。
風もバビもコーラも、全てがスカッと爽やか。(←古…)
味はイブオカに負けてないと思います。いい意味で予想外。
かわって、こちらはスミニャックにあるパッマレンのバビ。
こうして見ると普通のバビですが、私には辛過ぎました。
なんとか完食した時には全身が汗だくに。
さらにかわって、クロボカンサリクンバル
こちらの看板にもリアルなブーちゃんが。
リアルな方が地元民の食欲をそそるんでしょう、たぶん。
味は可もなく不可もなく。
むしろ隣にある「TEMULAWAK」とかいうウコン入り炭酸飲料のほうがよっぽど特徴的でした。
ウブドに舞い戻って、2019年のイブオカ1
この看板は昔からなぜか「BU OKA」。「I」抜き
イブオカ2もイブオカ3も「IBU OKA」なのに。
イブオカ1の前にはイブオカ3の案内も。
1が混んでいたら、素直に3に行きましょう。
改装されたイブオカ1。
入口から店内を撮影。
靴脱ぎ不要の全席テーブル席に変貌。
店内から外方向を。
開店早々だったからか、空いてました。
シーリングファンもブンブン回ってます。
創始者さんのお写真でしょうか? 美人ですね。
さすが、安定の美味しさでした。
バビッてばかりいると、マジでこんな体型になるかも。
やべーやべー。

Good(イケてる点)

  • とにかく美味しい。「肉を食った満足感」が得られる。
  • イブオカグンチュンあたりがオススメ。
  • 香草も豊富なので、実は栄養バランスがいいのかも。もしかしたら完全食かも。(←単なる願望)
  • この料理が100,000ルピア(約750円)を超えないうちは、コスパのいい食事と言えるんじゃないかと。

Not Good(イケてない点)

  • 店によって味やサービスにばらつき多し。
  • 南部ビーチリゾートエリアで美味しい店がなかなか見つからない

Conclusion(まとめ)

  • 日本国内のインドネシア料理店もずいぶん増えてきましたが、ブタ1匹を丸焼きにするバビグリンを日常的に提供できる店は、まずないんじゃないでしょうか。
    • ここまで紹介してきたお店は「バビグリン専門店」だからこそ毎日ブタを丸焼きにできるわけであって、バリ島内の普通の“インドネシアンレストラン”でも「◯日前に要予約」となっている店がほとんどです。
  • そんな意味でも、バリ島に渡航する機会があれば、ミーゴレン(焼きそば)とかナシゴレン(焼き飯)などの“日本でだって食えるし、調味料はスーパーでも売ってるし”みたいな料理もいいですが、ぜひバビグリンをバビッてみてほしいと思います。
  • 以下、余談。
    • 10年近く前でしょうか、民放テレビの「バリ島の旅番組」の中でイブオカ(たぶん3)が取り上げられ、お笑い芸人コンビが店を訪れ、切り分けられる前の「ローストされたブタの全身」を見た瞬間に、コンビの片方が実に率直な「生理的嫌悪感」を言語化しておりました。
    • 食の好みは人それぞれですが、現地では祭事に欠かせないごちそうなのでありまして、それに対して何のリスペクトもないままに「絶対無理! 気持ち悪い!」などと店の敷地内でわめき散らすのは、あまりにも失礼ではないかと感じました。できればイブオカだけでなくバリ島自体に二度と渡航していただきたくないものです。(当該芸人について今ググってみたら、2年前にもバリ島を訪問していたようです。ざけんじゃねーよ)

Link(関連サイト)

  • 大阪府にある「豚の丸焼き専門店」公式サイト。
http://maruyaki.jp
  • 上記専門店から取り寄せた丸焼きの実食レポート
一生に一度は経験しておきたい「ブタの丸焼き」を注文して思う存分食べてみました
新しくGIGAZINEに編集部員が約2名ほど増えたので、その歓迎会を兼ねて沖縄名物「豚の丸焼き」を注文してみました。今回利用したのは丸焼き専門店の「信希(SHINKI)」。特製の過熱蒸気製法なので肉がパサパサにならず、表面はパリパリ、しかも...

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