東京国立博物館の国宝展を見てきた。

スポンサーリンク
東京国立博物館の国宝展を見てきた。
  • 今年、東京・上野の東京国立博物館が創立150年を迎えたそうです。

  • それを記念して、同館が所蔵する国宝89件の全てを(会期中に入れ替えながら)公開する「国宝 東京国立博物館のすべて」という特別展が始まりました。

  • 大和田常務が半沢直樹さんに「お、し、ま、い……DEATH!」と宣告したシーンで有名な大階段のある博物館、この機に初めて訪問してみました。何てったて150年ですから。

場所はここ。

広い広い上の公園の奥にあります。天気のいい日なら最高の散策コースです。

「休日は来館者が多くて混雑している」という噂を耳にしたため、私は11月初旬の平日におじゃましました。

写真。

JR上野駅に到着。公園口が便利です。↓

上野公園内には東京国立博物館以外にも多くの文化施設が点在しており、いろんな催し物が開かれています。まさに文化の香り。↓

個人的には、こちらの展覧会のほうがそそられたので、翌日に訪問してみました。↓
(後日報告予定)↓

そうこうするうちに大噴水前に着いて、奥に東京国立博物館(以下、トーハク)の本館が見えてきました。噴水、本館ともに、ザ・シンメトリー。↓

セキュリティゲートを通過し、いよいよトーハク敷地内へ。正面の本館は1937年竣工とのこと。↓

本館に向かって左側にあるのは表慶館。1909年開館。↓
本館とは対象的に、思いっきり洋風に振ってます。

公式キャラクターのトーハクくん・ユリノキちゃん。二人とも感染予防対策中。↓

本館と表慶館の間の道の奥に見えてきたのが平成館。国宝展のメイン会場です。↓

平成館の全景。以前ここには「トーハク前身の帝室博物館を統括した森鴎外総長の執務室があったそうです。↓
それはそうと、本館や表慶館に比べてシンプルな外観というか、地方都市の結婚式場っぽいというか、ちょっとデラックスな斎場にしか見えないというか。。

右に本館。左に斎場じゃなくって平成館。そして真ん中の奥にスカイツリー。↓
そろい踏み。

 

で、肝心の国宝展ですが、ほとんどの展示物が撮影禁止となっていますので、興味のある方は公式サイトなどでご確認ください。↓

東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」
東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」の展覧会公式サイトです。2022年10月18日(火)~12月11日(日)まで、東京国立博物館で開催。

 

順路の最後で、「金剛力士立像」と「見返り美人図」のみが撮影可能になっていました。↓

これが金剛力士立像。新収蔵・初公開らしいですが、国宝でも重要文化財でもないそうです。あくまで「未来の国宝」という位置付けっぽい。↓

ここまで撮影欲求をずっと抑圧されてきた来場者は、ここでそれを爆発させてました。自分もそうですが。↓

そして見返り美人図。↓

切手にもなった有名な絵ですが、これも今のところ国宝でも重要文化財でもありません。↓

美人を取り囲んでのフォトセッション。↓

順路の最後に「これからもトーハクは頑張るよ」の決意表明。↓

「150年後もお待ちしています」と言われても。。↓
(ぶっちゃけ、ちょっとイラッとしたのも事実 笑)

所感。

「すべて公開。」の国宝展、いやぁ、私とってはいささか退屈でした。
こちらの「第1部」をクリックすると全89点の写真が見られます)

あまりの感動のなさに我ながら驚いたので、その理由を考えてみました。

  • 期間中に一部の展示物を入れ替えることで「すべて公開」するスタイルがせこい。
    → リピーターを増やしたいのかも知れませんが、なんかがっかり。

  • 漢字ばかりの書跡仏画屏風・特に刀剣とかが妙に多くて、ちょっと辟易。
    → 漢文とか見ても、横の解説文を見ないと何が書いてあるのか意味不明。(しかも混雑していて解説文に近づけず)
    → 刀剣に興味がないことが災いし、どれも同じように見える。(違いがわからない)

  • 国宝以外の展示(重要文化財とか、そうですらないものとか)が多すぎる。
    → 「水増し」感が漂うと言ったら言い過ぎですけど。

  • 展示物の構成に“テーマ”とか“物語”がなさ過ぎ。
    → 「国宝を見せる」のが目的ですから、それ以外のテーマがなくて当然なのですが、なんか、「とりあえず羅列しました」っていう感じが強くて。。。

いろいろあげつらってしまいましたが、突き詰めると「どうしてこれが国宝たりうるの? 重要文化財との差って何? そもそも国宝って何?」というあたりが自分の中で咀嚼しきれていないんだと思います。

おそらく国宝には「歴史と伝統を物語る品々にお墨付きを与えることで、日本の権威・格式・力を誇示・顕示・継承する」みたいな目的があるんだと思いますけど、私はたぶん、そこにしっくり来ていないのでしょう。

「え、縄文土器は一個も国宝になってないの? 古墳時代の埴輪が一つ国宝になってるだけ? それってトーハクに所蔵されてないだけ? よそに行けばあるの? なになに、どうして??」とか「風神雷神図屏風とか葛飾北斎の神奈川沖浪裏は、どうして国宝じゃないの? なんでなんで??」みたいな疑問が湧き続けてしまい、心ここにあらずだったというか。。。

 

さらに言えば、「国宝なのに、なんで撮影禁止?」というあたりも気になりました。

施設やコレクションの維持管理にはコストがかかるので入場無料にする必要はないと思いますが、著作権とか肖像権が侵害されるような類の品々でもないでしょうし、(国宝だけに)既に多くの写真が出回っていますから、スマホでの撮影ぐらい認めてくれてもいいのに、と思ったり。

 

とまぁ、いろいろありますが、「とにかく国宝が見たい。見れればそれで幸せ」な人にはオススメします。
会期は2022年12月11日までです。

余談

「トーハクに所蔵されてる全ての国宝が見られる」という謳い文句が功を奏しているらしく、30分単位の事前予約整列入場が実施されており、平成館の正面入口前で入場待ちの列ができていました。

時間になると玄関ホール内に通され、荷物を預ける・トイレに行くなどの準備をしつつ、体制の整った人が階段前の係員にチケットを提示して2階の展示スペースに上がっていくというスタイルになっています。

ただ、あとで分かったのですが、この平成館は本館と連絡通路でつながっており、「本館から入って連絡通路を通ると、平成館の前の順番待ちをショートカットしてチケットチェックのポジションまで来れてしまう」という、いわば抜け道”があることに気づきました。

人気イベントの運用としていかがなものかと思いますが、平成館・本館の両方を見学した人なら誰でも気づいてしまうことなので、あえて書いてしまいました。

 

そういうことで、次回は本館の展示についてお伝えできれば。(←実際、私にとってはこっちの方が面白かったです)

Link(関連サイト)

東京国立博物館さんの公式サイト。↓

東京国立博物館 - Tokyo National Museum
東京国立博物館-トーハク-の公式サイトです。展示・催し物の情報や来館案内、名品ギャラリーなどをご覧いただけます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました