- コロナ禍以降、久々の超大作洋画として、クリストファー・ノーラン監督の『TENET(テネット)』が公開されたので、鑑賞してきました。
- 「自分も含め、新作ハリウッド映画に飢えていた映画ファンに対してようやく投下された作品が『TENET』で良かったのだろうか?」というのが率直な印象です。いろんな意味で。
When(鑑賞時期)
- 2020年・9月某日。
Where(鑑賞した映画館)
- 109シネマズ川崎で見てきました。
Photo(記録写真)
- まずはロビーに掲示してあった本作品のポスター。↓
- ネット予約していたので、チケット発券もスムーズ。↓
- ドラえもんさんも「新しい映画様式」を提唱中。↓
- 今回は奮発して「IMAXシアター」で鑑賞することに。2,500円なり。↓
- シアター前のデジタルサイネージ。↓
- と思ったら、シアターの入口前でスタッフさんがアンケート用紙を配布していらっしゃいました。↓
- ウラ面には「観賞後の感想回答欄」がビッシリ。↓
- 記入したアンケート用紙をシアター出口のスタッフさんに提出すると、粗品としてTENETのポストカードがもらえました。↓
Impressions(感想)
- 正直、「ストーリーを完璧に追えないと楽しめない」人には、全くおすすめできません。
- その代わり、「細かいところは置いとこう。初めて聞いた専門用語の意味もスルーしよう。とにかく、時間が逆行するわけね。そうすると、あんなことやこんなことが起きて、それを阻止するためにここまでやっちゃうわけね。ふーん」というニュートラルな(アタマ空っぽな)状態で鑑賞すると、本作の映像世界や音響・音楽に圧倒されると思います。
- 最新のCGや合成技術を駆使すれば、今どき見られない映像などこの世には存在しないのですが、とにかく本作では「えっ?」というシーンの多くを実写で撮影したということですから、であればこそ「こんなの、どうやって撮ったの? 実写ってことは、本物をリアルにああしてこうして撮るしかないよね? マジか? 絶句…」みたいなシーンが次々に押し寄せてきます。
- 一方、「そうは言ってもストーリーも大事でしょ」というのもその通りでして、脚本というか舞台設定というか“時間が逆行したときのタイムパラドックス観”についても、あとから振り返ってみると「あぁ、そういうことかぁ。なるほどねぇ。奥が深いねぇ。深すぎて見てる間は全然分からなかったけどねぇ」という気持ちにどっぷりと浸れます。
- 実際、SNSや投稿動画などでは「TENETのトリビアや謎を解明する」「小学生でも分かるTENETのストーリー説明」などが溢れかえっておりますが、「なるほど、そうだったのか!」と思わせる読み解きがある一方で「えー、さすがにそれは深読みのしすぎでしょ」という主張を展開する方もいらっしゃいます。
いずれにせよ、1回見ただけでストーリーの全容(もしくはアウトラインですら)を把握できる人は、かなりの頭脳をお持ちなんだと思います。 - まぁ、それを「難しい映画」と呼ぶことも「スルメのように何度噛んでも味がなくならない映画」と呼ぶこともできるのですが、本作に限っては、「ネタバレ」を自認する解説動画を事前にどれだけ見ても、鑑賞時に“興が削がれる”ことはないでしょう。
Conclusion(まとめ)
- 基本、観客の理解を度外視した状態でストーリーが進んでいきますし、そのストーリー自体が時間軸を逆行したり順行に戻ったりしますので、話についていけなくなるオーディエンスが多発していると思われますし、シアター入口で前述のようなアンケートをやっているのも、そんな事情が影響しているのかもしれません。
- 私の場合、そのテの映画だと、いつの間にか居眠りしてしまうこともしばしばなのですが、本作に限っては「居眠りできるほど単純な映画じゃない」と言いますか、「居眠りするにはもったいないストーリー設定」と言いますか、とにかく「なんだ、この映画?」という気持ちでいっぱいになりました。
- 「時間と懐事情さえ許せば、IMAXの巨大スクリーンでもう1回見てみたい」という欲求も湧いてきているのですが、計2回見たところで100%理解することは少なくとも私には不可能でしょう。
- となると「3回見るか、4回見るか。それでダメならBlu-rayも買うか」という話になりますが、これって製作者側の思うツボだと思います。笑
- このコロナ禍で苦境に立たされている映画興行界において「何回も劇場に足を運びたくなる映画」というのは、実に貴重な作品だと考えられます。
撮影時期にノーラン監督がそこまで見越していたハズはありませんが、とはいえ、こんなに味わい深いスペクタクルムービーを(実写にこだわって)構築できるノーランさんは、恐るべき「映画ヘンタイ」なのでしょう。 - そんなヘンタイさんの意向を汲んで、大金を注ぎ込んでこの映画を製作させた映画会社とか配給会社とかも、相当なもんだと思います。
- ちなみに、主演のジョン・デイビッド・ワシントンさんも、本作を「完全に理解していない」そうです。(当事者がそうなんですから、我々一般オーディエンスは安心して頭を抱えながら鑑賞しましょう。笑)↓
『TENET テネット』主演ジョン・デイビッド・ワシントン、まだ作品を完全に理解していない | THE RIVER
Link(関連サイト)
- 映画『TENET(テネット)』のオフィシャルサイト。↓
映画『TENET テネット』オフィシャルサイト|2021.1.8ブルーレイ&DVDリリース
映画『TENET テネット』大ヒット上映中!クリストファー・ノーラン 監督が仕掛ける、究極の映像体験×タイムサスペンス超大作!
- 本予告。↓
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