- 昨年末のこの記事のラストで、「これで今年の矢野祭りは終わりなんでしょうが、『大晦日に、またもやNHKホールで、MISIAさんの歌に、シレッと参加』なんて、起きないもんですかねぇ」と期待も込めて投稿してみたところ、なんと実現してしまいました。
(あ、もちろん当ブログの影響力でもなければ、当方は関係者でもないですw) - 長年の矢野ファンとしては、なかなか感慨深いステージでした。
感慨1:紅白初出演だった
1981年にリリースされた化粧品のCMソング「春咲小紅(はるさきこべに)」、1988年〜1991年にフジテレビで放送されたコメディドラマ「やっぱり猫が好き」(脚本は三谷幸喜さん)のテーマソングとして使われた「DAVID(デイヴィッド)」、槇原敬之さんがアレンジで参加し、その後(1997年)になってシチューミックスのCMソングに使われた「クリームシチュー」あたりが一般に広く知られている曲だと思いますが、それらのタイミングで紅白に出る(呼ばれる?)ことはありませんでした。
(もちろん、ファンにはよく知られた「ごはんができたよ」「ラーメン食べたい」「ひとつだけ」などの名曲はたくさんありますが、ここでは割愛)
そんな矢野さんが、音楽活動開始50周年(半世紀!)の2024年に紅白に出演するというのは、ファンとしてはたまらないものがあります。
矢野さんが紅白出場を音楽活動の目標にしていないことなど百も承知なのですが、それでもファンは嬉しいものでして。
感慨2:コラボ出演だった
紅組メンバーとしてではなく、出場歌手MISIAさんとのコラボ出演というのも味わい深いものがありました。
矢野さんの「音楽はおくりもの」という曲のコーラスにMISIAさんが参加し、その後、MISIAさんに「希望のうた」という楽曲(作詞・作曲ともに矢野さん)を提供し、NHKの「スイッチインタビュー」で対談したり、矢野さんの年末ライブにMISIAさんがサプライズでゲスト出演(2021年・2024年)するなどして関係を深めてきたお二人が、紅白で共演したわけで、逐一フォローしてきたファンとしては感慨深くないはずがありません。
(余談ですが、当初から紅組としてキャスティングされると「出場」で、後日コラボ形式でのキャスティングが発表されると「出演」って、こういう形で歌の“合戦”感にこだわるあたりに、しぶとい紅白っぽさというか、どうしようもない時代錯誤を感じるのは私だけでしょうか)
感慨3:NHKホールでの生パフォーマンスだった
昨今の紅白では「生放送なんだから、NHKホールで歌って当たり前でしょ」と断定できない状態になっているのはご承知の通りです。
隣接するNHK局舎内のスタジオから歌う、中継先で歌う、カラオケに合わせて歌う、くちパクで歌う(←歌ってないけど)、パフォーマンス自体を事前収録しておくなど、歌手ごとにさまざまなバリエーションが確認できるのが今どきの紅白なのですが、MISIAさん&矢野さんは、私が視聴した限り、「NHKホールで、歌も、ピアノも、バックバンド演奏も、全部生」でありました。
以前の紅白ではそれが当たり前だったわけですが、今の音楽番組(音楽業界)においては、このような完全生パフォーマンスを生放送することは、とても贅沢かつ困難なことなのかもしれません。ありがたい限りです。
しかもこの2週間ほど前には、同じNHKホールで「希望のうた」を2人だけで(伴奏はピアノだけ)フルコーラス歌唱しており、その瞬間に居あわせた者としては、感慨もひとしおでありました。
感慨4:大トリでのパフォーマンスだった
番組途中の企画コーナーならいざ知らず、大トリの歌手がメイン会場(NHKホール)以外から歌うことは演出的にも考えにくく、「MISIAさんが大トリ」と曲順発表され、追って「矢野さんのコラボ出演」が発表された瞬間に「紅白のエンディングで矢野が拝める」ことが確定したわけです。
で、パフォーマンス直後のフィナーレでは、ステージ最前列で、MISIAさんとこの笑顔。最高でした。
それにしても、「主役はMISIAだから。アタシはサポートだから」と言わんばかりにピアノ演奏とコーラスに徹した矢野さんは、やっぱりプロです。
そのくせ、ピアノのフレーズと歌声だけでしっかり矢野ワールドを構築するあたり、本当に恐れ入りました。いい年越しができました。
今年もよろしくお願いします。
Link(関連サイト)
- 矢野顕子さんの公式サイト。
- MISIAさんの公式サイト。
- NHKさんの「紅白歌合戦」公式ページ。
- NHKさんの「紅白歌合戦」公式Xより、お二人のパフォーマンスに関する投稿。
- MISIAさんの「希望のうた (Official Music Video)」
(個人的には、前奏のマーチっぽいアレンジが微妙…)
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