- 東京・上野の東京国立博物館(平成館)で開かれている国宝展と総合文化展(常設展示)を見た翌日、同じ上野公園内にある東京都美術館の「展覧会 岡本太郎」に行ってきました。
- 岡本太郎好きとしては、むしろこちらの展覧会が主目的だったと言えます。国宝展は、あくまでもついでというか。笑
- ということで、思い出のアルバムです。
場所はここ。
東京国立博物館の左手前というか、上野動物園のとなりというか。けっこう大きい施設でした。設計は前田國男氏。
写真。
ほぼ全ての作品が写真撮影OKとのことで、調子にのって何百枚も撮ってしまいました。(土日だったら不可能だったかも)
ということで、あくまで自分の好みで厳選した写真をどうぞ。
東京都美術館。現在の新館は1975年完成。総工費50億円とのこと。↓
展示室入口。「岡本太郎展」じゃなく「展覧会 岡本太郎」というタイトルの付け方が秀逸。↓
NHKのぶっ飛んだ特撮活劇「TAROMAN タローマン」の記念撮影スポットも。セットに入ってタローマンと一緒に写真が撮れます。↓
いよいよ展示室へ入場。ブロンズ像の「若い夢」(1974年)がお出迎え。↓
1950年の「森の掟」。弱肉強食。↓
「河童像」(1981年)。ユーモラスですが、このあと似た感じの“ちょっと怖い”のも出てきます。↓
太郎の世界観に浸りまくれる祝祭空間でした。↓
「梵鐘・歓喜」(1965年)。煩悩は爆発だ! みたいな。↓
「顔の時計」。1967年なので、大阪万博の3年前ですね。↓
「ノン」(1970年)。万博の太陽の塔の地下空間に、世界各地から集められた仮面と共に展示されたそうで、「人類の進歩と調和」という万博スローガンに対して両手を突き出して「Non」を表明しているんだとか。↓
「愛」(1961年)。太郎流のエロティシズム。↓
「犬の植木鉢」(1955年)。犬に見えないけど、かわいい。↓
「重工業」(1949年)。戦後4年ですね。工業とネギ(農業)。アバンギャルドです。↓
「痛ましき腕」(1936年、1949年再制作)。腕の皮が剥けてます。有名な作品ですけど痛々しい。↓
「空間」(1934年、1954年再制作)。太郎の絵画では一番好きかも。↓
「師団長の肖像」(1942年)。中国出征中に、司令部からの命令で描いたそうです。いやいや描いたのかもしれませんが、色使いとかは太郎のテイストが感じられるかも。↓
「夜」(1947年)。樹木が顔になってます。邪悪な感じもありつつ、太郎が描く顔はどんな顔でもどこかユーモラス。↓
「樹人」(1951年)。かわいい。けど不気味。↓
「縄文人」(1982年)。縄文に傾倒した太郎。そんな彼なりの縄文人の解釈がこれ。ぶっ飛び〜。↓
パブリックアートとか大衆文化に溶け込んだ作品とかのコーナーも。↓
「天に舞う」(1974年)登場。実物の1/5サイズ。
大きなほうは、今はNHKホールにあります。↓
ベ平連による「殺すな」意見広告(1967年)。いろんな仕事してたんですね。↓
(太郎は、戦後、平和教育の名のもとに戦争の主体が曖昧にされていくことに疑問を呈していたそうです)
各種商業製品。あ、近鉄バファローズの球団マークも岡本太郎なんですね。↓
「こどもの樹」(1985年)。この実物大が建っていたこどもの城は、閉館後の活用法がまだ決まってないようですね。どうなる、こどもの樹。↓
「若い太陽の塔」(1969年)。実物大は日本モンキーパークにあるそうです。いろんなバリエーションがあったんですね。↓
展示フロアの移動に使ったエスカレーター。ザ・シンメトリー。↓
そして、「太陽の塔」(1970年)の1/50縮尺版。大阪まで見に行ったなぁ。また行きたいなぁ。↓
さらに、「生命の樹 全景模型」(2017年)。これが、太陽の塔の中に入ってるんですよねぇ。実物の迫力は最高でした。↓
原爆の炸裂を描いた「明日の神話(ドローイング)」(1967年)。この巨大版が渋谷駅に行けば誰でもいつでも見られることの幸せ。↓
中心で燃え上がる人物。残酷な大傑作。↓
そして、晩年の作品群。黒い目玉が特徴。↓
最後に取り組んだとされる「雷人」(1995年)。合掌。↓
展示ゾーンのラストにあった「午後の日」(1967年)。サイズ違いが複数つくられ、多摩霊園に眠る太郎の墓標にもなっているそうです。またまた合掌。↓
そして、太郎グッズだらけのショップゾーン。物欲が刺激されまくり。↓
展示室の出口間際で、太陽の塔が身を乗り出してお見送り。手すりをつかむ腕がかわいい。↓
そんなこんなで、私の戦利品その1、「太陽の塔マグカップ」。2750円。↓
戦利品その2、「午後の日」ミニチュア。小振りでかわいすぎる。w↓
ちょっとお高くて5500円でした。
(太郎の造る(描く)“顔と目”って、なんかたまりません)
所感。
写真撮影に夢中になりすぎてしまい、肝心の鑑賞がいささかおろそかだったかもしれませんが、何百枚の写真を眺めているうちに、やはり映像記録は偉大だなぁと思い知らされました。
撮影枚数の半分は、作品に添えられたキャプションや解説だったりするのですが、事後にじっくりと作品の背景などを確認することができて、最高の老後の思い出になりそうです。
(会場で解説文をじっくり読んでいたら、たぶん1日じゃ鑑賞しきれないと思いますし)
生前の太郎の自宅兼アトリエだった岡本太郎記念館には行ったことがありますが、仕事でちょくちょく訪れる川崎市には川崎市岡本太郎美術館があるのに、いまだ訪問できずにおります。(2023年1月31日まで工事長期休館なのです)
来年になったら、ぜひそちらにも行ってみたいものです。
ということで、国宝展を見た翌日に訪問したからだと思いますが、改めて「それにしても“国の宝”って何なんだ? 太陽の塔は将来国宝になるのか? とっくに国宝でいいんじゃね? いや、岡本太郎自身が『国宝なんて意味がないよ! 常に大衆の視線に晒されていることこそが大事なんだ! だからこそのパブリックアートなんだ! 芸術は爆発だ!』とか言うのかもなぁ」などなど、「お宝と芸術」の境界線について色々と考えさせられた2日間でした。
東京展は2022年12月28日まで。その後の愛知展は来年1月14日〜3月14日までです。
どちら様も、お忘れなきよう。
Link(関連サイト)
東京都美術館さんの公式サイト。↓
「展覧会 岡本太郎」の公式サイト。↓
岡本太郎記念館の公式サイト。↓
川崎市岡本太郎美術館の公式サイト。↓
「太陽の塔」の公式サイト。↓
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